私が新卒で配属になったのは手術室でした。
最初のオリエンテーションで言われたのは、「ここの手術室には教育マニュアルがないんだ」ということでした。
これでは新人が不安になっても仕方ありませんね。
その後、プリセプターから「何から教えて欲しい?」と聞かれましたが、私は何を教わるべきかも分かりませんでした。
さて、教育マニュアルがないという病院は珍しいとは思いますが、「新人が何を求めているのかを理解していない」という声はよく耳にします。
看護師を長くやっていると、新人の頃の事を忘れがちですね。
そして、それが新人ナースとベテランナースの教育のすれ違いに発展していくのです。
ベテランナースからすれば「そんなこと」が、新人ナースには「おおごと」なのです。
思い出してください。新人だったことを。それが、お互いにマッチした教育に繋がっていきます。
新人の求めているものを理解するには、
・知識を知る
・技術を知る
・気持ちを知る
この3つに限ると思います。
今の彼らがどの程度の知識や技術を持っているかを細かく把握することで、お互いに余計な時間を取られずに済みますね。
知っていることを教えられても心の中では「そんなの知ってるよ」と思っていることでしょう。
彼らの気持ちを知ることで指し示す方向も変わってくるのではないでしょうか。
もちろん教育マニュアルはあります。しかし、マニュアルに従うだけは新人が本当に知りたいことから外れてしまうこともありますね。
最低限のマニュアルに、自分なりの応用を加えていってもいいのではないでしょうか?